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テレアポのコツ|「数を打て」ができなかった新人が、1社ずつ調べてアポを取った準備・話し方・振り返り
「とにかく数を打て」。テレアポを始めた人の多くが、最初にこう言われます。でも、数をこなすほど断られ続けて、つらくなってしまう人も少なくありません。私は社会人2年目から営業の先輩がいない環境で、1社ずつ相手を調べてから電話するやり方でアポを取ってきました。その経験と、テレアポの基本の型をまとめます。
この記事の要点
- テレアポの成否は、電話をかける前の準備で大きく変わる。相手のホームページや出している広告を見て「この会社はこんなことに困っていそう」という仮説を立ててから電話する
- 電話の目的は「売ること」ではなく「会う理由をつくること」。最初のひと言は、名乗り・用件・相手にとっての意味を短く伝える
- 一方的に話すより、質問で相手の課題を聞き出してからアポをお願いする方が、会ったあとの商談が進みやすい
- 結果は「かけた件数・つながった件数・話せた件数・アポの件数」に分けて記録する。どこで止まっているかが分かれば、不安は具体的な改善点に変わる
目次(気になるところから読めます)
結論:テレアポのコツは「かける前の準備」と「質問」にある
先に結論をお伝えします。テレアポでアポが取れるかどうかは、話し方のうまさよりも、電話をかける前にどれだけ相手のことを調べ、仮説を持っているかで大きく変わります。そして電話では、こちらの商品を説明するより先に、質問で相手の課題を聞き出すこと。この2つが、私が独学で営業を覚えた中でいちばん効いたコツです。
もちろん、ある程度の件数をかけることも大切です。ただ、ただ数を増やすだけでは、断られる回数が増えて心が折れてしまいます。この記事では、準備・受付・最初のひと言・質問・断られたとき・振り返りの順に、テレアポの基本の型を整理します。
私がテレアポを独学で覚えた話
最初に勤めた会社は、年商3億円ほど・社員10人ほどの小さな会社でした。営業の先輩は1人だけ。その先輩も1年半ほどで辞めてしまい、社会人2年目からは、誰にも教わらずに一人で営業をすることになりました。
よく言われる「とにかく数を打て」は、正直、私にはできませんでした。そこで、電話をかける前に1社ずつホームページを見て、どこにどんな広告を出しているかを調べ、「この会社はこういうことに困っているのではないか」と仮説を立ててから電話するようにしました。電話ではいきなり商品の説明をせず、まず相手の課題を聞き出し、そのうえでアポをお願いする。このやり方で結果を出してきました。
その後に勤めた、営業が80人いる上場企業では、「毎日30件接触する(新卒は50件)」という、数を打つ営業が基本でした。その中でも私は、数で勝負するより、1社ずつ調べて相手に刺さる伝え方を考えるやり方を続け、半期のトップセールスを4回取ることができました。数を否定するつもりはありませんが、数だけが答えではないというのが、私の実感です。
コツ1:かける前に、相手を調べて仮説を立てる
調べる場所
- ホームページ:どんな商品・サービスを、どんなお客様に向けて売っているか。新しく始めた事業や、力を入れていそうなページはないか。
- 出している広告や求人:広告を出している会社は、集客に予算を使っている会社です。求人を出していれば、人手が足りていない部署が分かることもあります。
- お知らせ・ニュース:新店舗、新サービス、拠点の移転など、変化があった会社は課題も生まれやすくなります。
仮説は「当たらなくていい」
調べた内容から「この会社は、◯◯に困っているかもしれない」という仮説を1つ持ってから電話します。仮説は外れても構いません。外れたら「では、いまいちばん困っていることは何ですか」と聞けばいいだけです。大事なのは、相手のことを知ったうえで電話していると伝わることです。誰にでも同じことを話す電話と、自社のことを調べてくれた電話では、聞く側の受け止め方がまったく違います。
かける相手を絞る
調べる時間をつくるには、かける相手を絞る必要があります。自社の商品で本当に役に立てそうな業種・規模・地域はどこか。リストの段階で絞り込んでおくと、1件ごとの準備に時間をかけられます。営業リストを扱うときは、個人情報の扱いにも気をつけましょう(個人情報保護法の改正と営業リストの関係でまとめています)。
コツ2:受付では、正直に・短く・はっきり伝える
会社に電話をかけると、多くの場合、まず受付の方が出ます。受付の方は、忙しい担当者に取り次ぐべき電話かどうかを判断する役割を担っています。
- 会社名と名前をはっきり名乗る:聞き取りにくい名乗りは、それだけで警戒されます。
- 用件を一言で伝える:「◯◯の件で、ご担当の方にご案内したくお電話しました」のように、何の電話かを最初に伝えます。
- 取引があるように装わない:既存のお客様のふりをしたり、用件をぼかしたりすると、つながったあとで信頼を失います。
- 担当部署や担当者名を聞く:その場で取り次いでもらえなくても、「どちらのご担当になりますか」と聞いておけば、次の連絡につなげられます。
コツ3:最初のひと言は「会う理由」を短く
担当者につながったら、最初のひと言がとても大切です。相手は忙しい中で電話に出ているので、長い前置きや会社の説明から入ると、すぐに「結構です」と言われてしまいます。
最初に伝えるのは、次の3つだけで十分です。
- 誰か(会社名・名前)
- なぜ電話したのか(調べて立てた仮説)
- 相手にとってどんな意味があるのか(解決できそうなこと)
たとえば「御社のホームページで◯◯を始められたと拝見しました。同じように新しいサービスを始めた会社さんから、△△のご相談をいただくことが多いので、お役に立てることがあるかと思いお電話しました」のように、相手の会社の話から入ると、聞いてもらいやすくなります。
テレアポの目的は、電話で商品を売ることではありません。「一度会って話を聞いてみよう」と思ってもらう理由をつくることです。商品の細かい説明は、会ってから行えば大丈夫です。
コツ4:説明より質問。課題を聞き出してからアポをお願いする
最初のひと言で話を聞いてもらえたら、すぐにアポをお願いするのではなく、質問で相手の状況を聞きます。
- 「いま、◯◯はどのようにされていますか」
- 「その中で、手間がかかっていることや、うまくいっていないことはありますか」
- 「もし◯◯が解決できるとしたら、どのくらい助かりますか」
相手が自分の口で課題を話してくれると、アポは「売り込まれる場」ではなく「自分の課題を相談する場」に変わります。私が独学でテレアポをしていたときも、電話で課題を聞き出してからアポを取ることを大切にしていました。そうして取ったアポは、会ったときに話が早く、商談が進みやすくなります。
反対に、聞いてみた結果、自社の商品では相手の役に立てないと分かることもあります。そのときは、無理にアポを取らない方がいいと私は考えています。会社員時代、会社が決めた商品とノルマの中で「本当にお客様のためになっているのだろうか」と思いながら売った時期もありました。合わない相手との無理なアポは、お互いの時間を使うだけで、次につながりにくいからです。
コツ5:断られたときは、理由を聞いて次につなげる
テレアポでは、断られることの方が多いものです。断られるたびに落ち込んでいては続きません。断られたときは、次のように考えると気持ちが楽になります。
- 断られたのは自分ではなく、タイミングや条件:いまは必要ない、予算の時期ではない、すでに別の会社に頼んでいる、など。
- 理由を一つだけ聞く:「差し支えなければ、どのあたりが合わなかったか教えていただけますか」。理由が分かれば、リストや伝え方の改善につながります。
- 次の連絡の約束をする:「では、◯月ごろにもう一度ご連絡してもよろしいですか」。いまは必要なくても、時期が変われば状況も変わります。
しつこく食い下がるのは逆効果です。「また話してもいい相手」と思ってもらえれば、断られた電話も無駄にはなりません。
コツ6:数字を分けて記録し、どこで止まっているかを見る
テレアポがうまくいかないとき、いちばんつらいのは「何が悪いのか分からない」状態です。私は、不安の正体は「分からないこと」だと考えています。分からないことは、数字を分けて見ることで減らせます。
記録しておきたいのは、次の4つです。
- かけた件数
- つながった件数(受付が出た件数)
- 担当者と話せた件数
- アポが取れた件数
この4つを並べると、どこで止まっているかが見えてきます。担当者につながらないなら受付での伝え方やかける時間帯を、担当者と話せてもアポにならないなら最初のひと言や質問を、そもそもかける件数が足りないならリストや時間の使い方を見直します。相手の業種によって忙しい時間帯は違うので(たとえば飲食店のお昼どきなど)、つながりやすい時間帯も記録しておくと役に立ちます。
アポが入らないときは、「件数は足りているか」「アポが入る流れになっているか」「リストは足りているか」「人手は足りているか」と細かく分けて、分からないところをなくしていく。これは私が今も、自分の事業で毎日やっていることです。
トークスクリプトの基本の型
最後に、ここまでの内容を、話す順番の型としてまとめます。言葉は自社の商品と相手に合わせて変えてください。
- 名乗る:会社名・名前をはっきり。
- 電話した理由:調べて分かったこと・立てた仮説。
- 相手にとっての意味:解決できそうなこと(商品の説明ではなく、相手の得になること)。
- 質問:いまのやり方、困っていること。
- アポのお願い:「詳しくお話を伺って、お役に立てそうなことをご紹介させていただけませんか」。日程は候補を2つほど出すと決めやすくなります。
- 断られたら:理由を一つ聞き、次の連絡の時期を約束する。
スクリプトは、読み上げるための台本ではなく、話が脱線したときに戻る地図のようなものです。実際の電話では相手の言葉に合わせて柔軟に話し、結果を見ながら少しずつ直していきましょう。
電話以外の選択肢も考えておく
テレアポは、相手と直接話せて、その場で反応が分かるのが良いところです。一方で、相手の仕事の手を止めてしまう方法でもあります。業種や相手によっては、電話以外の方法の方が合うこともあります。
当社はいま、テレアポではなく、問い合わせフォーム営業でアポを獲得しています。相手がホームページやサービスの概要を見たうえで「話を聞きたい」と思ったときに連絡が来るので、アポの質が高いと言っていただくことが多い方法です。私が考える質の高いアポとは、相手が「ちょうど◯◯を探していた」「検討していたところだった」と言ってくれて、そのうえで相手から日程調整のカレンダーに予定を登録してもらえるものです。
ただし、どの方法が合うかは商材やターゲットによって違います。当社でも、お客様のサービスやターゲットがフォーム営業に合わない場合は、こちらからお断りし、紹介やSNS、テレアポなど別の手法が合いそうであれば、パートナー企業のご紹介や別のご提案に切り替えています。
営業を外に頼むことを考えている方は、料金体系の違いを営業代行の「成果報酬」は本当に安心?でまとめています。
よくある質問
テレアポのアポ率は、どのくらいが普通ですか?
アポが取れる割合は、商材、相手の業種や規模、リストの質、かける時間帯などによって大きく変わるため、一概には言えません。他社の数字と比べるより、自社の「かけた件数・つながった件数・話せた件数・アポの件数」を記録し、どこで止まっているかを見て改善していく方が役に立ちます。
受付で断られてばかりです。どうすればいいですか?
まず、会社名・名前・用件をはっきり短く伝えているかを見直してみてください。用件をぼかすと、かえって警戒されます。その場で取り次いでもらえなくても、担当部署や担当者名を聞いておけば、次の電話や手紙・メールにつなげられます。
テレアポが苦手な新人は、まず何から練習すればいいですか?
話し方の練習より先に、「電話をかける前に相手を1社ずつ調べ、仮説を1つ書き出す」ことから始めるのがおすすめです。何を話すかが決まっていると、緊張していても言葉が出やすくなります。私自身、数を打つことが苦手だったからこそ、このやり方にたどり着きました。
テレアポとフォーム営業は、どちらが良いですか?
どちらが良い・悪いではなく、商材と相手によって合う方法が違います。その場で相手の反応を聞きながら話を進めたいならテレアポ、相手が内容を読んで自分のタイミングで判断できる方が良いならフォーム営業が向いています。自社に合う方法が分からないときは、まず営業のやり方そのものを整理するところから考えてみるのも一つの方法です。
当社のご支援について
当社は、問い合わせフォーム営業を活用し、アポを1件獲得するごとに報酬をいただく「アポ獲得単価型」の営業代行をしています。また、「誰に、何を、どう伝えるか」がまだ固まっていない会社には、営業戦略の設計と強み(USP)の言語化からご一緒しています。
「テレアポを続けているけれど、アポが増えない」「電話以外の方法も試してみたい」という方は、お気軽にご相談ください。